送電線の危険性

米国の電力網は高電圧の送電・配電線が錯綜する迷路で、全体の97%が空中に張られています。激しい嵐や自然災害、人為的ミスでこれらの線が地上に落下すると、致命的な危険が生じます。通常はほとんど危険を感じませんが、強大な電流が流れるシステムのすぐ近くに住むことへの懸念は根強く残っています。

職業上の危険

米国労働安全衛生研究所(NIOSH)の報告によると、電線に接触した労働者による死亡は年間平均128件です。送電線は絶縁されておらず、数百ボルトから70万ボルト以上の電圧が流れます。クレーンやはしご、導電性の機材で誤って電線に触れると、強烈な感電、火傷、最悪の場合は死亡の危険があります。事故時には電流が通電線から金属機材、作業者、そして地面へと流れます。

環境上の危険

1970年代以降、送電線が発する電界(EF)や低周波電磁界(ELF)が健康に与える影響について議論が続いています。1979年の疫学調査では、EFやELFが小児白血病、乳がん、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)や脳腫瘍の発症率上昇と関連付けられましたが、後に多くの点で信頼性が疑われました。にもかかわらず、送電線近くに住むことで疾病リスクが高まると不安を抱く人は少なくありません。

米国国立がん研究所(NCI)は1990年代中頃に独自の疫学調査を実施し、EF・ELFと小児白血病との関連は認められないと結論付けました。米国研究評議会(NRC)も同様の見解を示し、送電線が発する電界が細胞・組織・生物に有害な影響を与える証拠はないとしています。

天候・自然災害による危険

竜巻、地震、氷雨などの自然災害は、数秒で送電線を倒壊させ、致命的な「死の罠」と化します。倒れた電線が人や住宅、車両に触れると火災や負傷、死亡事故が発生します。電力会社は、倒れた電線からは必ず離れるよう利用者に注意喚起しています。非導電性の物体(例えば木の枝)でさえ、表面に付着した水分を通じて電流が流れ、触れた人に感電させる可能性があります。

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