飲料水に含まれる過剰硫酸塩の影響
硫酸塩は地下水に自然に存在し、飲料水として供給されることが多くあります。通常濃度であれば人体に影響はありませんが、基準を超えると特に胃腸系の不調を引き起こすことがあります。
硫酸塩はどのように水に混入するか
硫酸塩は土壌や岩石中の硫黄と酸素が結合した形で地下水に溶け込みます。また、硫化水素ガスも自然に発生し、分解性有機物が多い地域では硫酸塩還元菌が硫黄と反応して生成されます。さらに、一部の給湯器に使用されているマグネシウム棒が水中の硫酸塩と反応し、硫化水素を発生させることがあります。
過剰硫酸塩の影響
水道管内に硫酸塩が蓄積すると、米国環境保護庁(EPA)が設定した二次基準値 250 mg/L を超えることがあります。このレベルを超えると、下痢や腹痛などの胃腸症状が現れることがあります。多くの場合、体が慣れることで症状は軽減しますが、乳幼児や高齢者、基礎疾患を持つ人は脱水症状のリスクが高まります。
過剰硫化水素の影響
硫化水素は腐った卵のような臭いと強い金属味を伴うため、濃度が高いと比較的検知しやすいです。大量に摂取すると吐き気や体調不良を引き起こすほか、銀や銅製の調理器具・浴室用品が変色することがあります。
対策・管理方法
EPA の二次基準は法的拘束力がないため、自治体や水道事業者が自主的に基準を守る形になります。硫酸塩の除去は技術的に難しいため、一般的な対策は次のとおりです。
- 硫酸塩還元菌を抑制するために、塩素消毒を実施し、その後ろ過処理を行う。
- 給湯器のマグネシウム棒を、硫酸塩に反応しにくい素材(例:ステンレス)に交換する。
これらの方法により、硫酸塩・硫化水素の濃度を低減させ、健康リスクを最小限に抑えることが可能です。
