金属加工におけるミネラルオイルの効果
はじめに
ミネラルオイルは精製された石油系油で、金属加工液の主要成分として広く利用されています。切削、ミリング、ボーリング、ドリリング、ねじ切り、のこぎり、研削、研磨、旋盤、ラッピングなど様々な加工工程に使用され、また、圧延、鍛造、引き抜き、押出、深絞り、スタンピングといった金属成形プロセスでも重要な役割を果たします。
潤滑作用
ミネラルオイルをベースにした金属加工液は優れた潤滑性と冷却性を持ち、加工効率を高めます。潤滑は大きく3種類に分けられます。
物理潤滑
油膜が部品表面に薄く広がり、直接接触を防ぐ。
境界潤滑
特定の成分(例:アルミ鋳造物)が作業対象に付着し、摩擦面を保護する。
化学潤滑
加工液中の成分が金属表面と反応し、工具寿命を延長する。
これにより工具のガリングが抑えられ、表面仕上げが向上し、接触部で発生する熱も低減されます。
冷却作用
ミネラルオイルは高温下で金属の硬度低下と摩耗増加を防ぎ、工具寿命を伸ばします。温度が臨界値に達するのを抑えることで、金属の摩耗を最小限に抑えます。
エネルギー消費の削減
潤滑により摩擦が減少し、切削・研削に必要なエネルギーが低減します。また、研削時に発生するチップの除去を助け、切削領域を常に清潔に保ちます。さらに、油膜が表面を覆うことで腐食防止効果もあります。
アルカリ金属への影響
アルカリ金属は空気中の水分と反応しやすく、錆びやすい性質があります。そのため、保管や輸送時にミネラルオイルに浸漬させて酸化・錆の発生を防止します。
