薬物スクリーニングの手順と方法

薬物スクリーニングの目的

薬物スクリーニングは、体内に薬物や薬物代謝産物が存在するかどうかを検出するために実施されます。薬物の効果が切れ、体内で代謝された後も、代謝産物は一定期間体内に残り、尿や血液、唾液などの体液から検出可能です。

主な利用シーンは、雇用前の健康診断、商用運転免許取得時の検査、学生やアスリート、保護観察中の人、飲酒運転が疑われるドライバーなどです。米国では、連邦政府が商用運転免許取得前に薬物検査を義務付けています。

標準的な検査で対象となる「SAMHSA-5」薬物は、アンフェタミン類、カンナビノイド類、コカイン、オピエート類、フェンシクリジン(PCP)の5種類です。

尿検査(Urinalysis)

尿サンプルを外観・色・顕微鏡観察・化学的に分析します。外観や色の異常、顕微鏡での細胞損傷や微生物の有無、試薬ディップスティックでの化学成分を確認します。

血液検査(Blood Test)

血液検査は最も高価で侵襲的ですが、最も正確です。静脈や動脈から採取した血液を分析し、薬物と代謝産物の有無を検出します。現在の酩酊状態を正確に把握できるため、飲酒運転(DUI)事件で頻繁に使用されます。

毛髪検査(Hair Follicle Test)

毛髪の皮質部に蓄積された代謝産物を検出します。毛が成長している限り、過去数ヶ月から数年分の薬物使用履歴が分かります。特にオピエートの使用期間や中止時期の判定に有効ですが、コカインの代謝産物は毛髪内部で上下に移動しやすく、使用時期の特定が難しいことがあります。

唾液検査(Saliva Test)

口腔内の液体サンプルを採取し、薬物使用の有無を調べます。アンフェタミン、コカイン、オピエートの検出に優れ、カンナビノイド類の検出率はやや低くなります。

汗検査(Sweat Test)

約2週間貼付するパッチ型の採取装置で、汗に排泄された代謝産物を収集します。他の検査に比べ利用頻度は低いですが、保護観察中の対象者の長期的な薬物使用状況を把握するのに用いられます。

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