ガードセル(保護細胞)の構造と機能
植物の表皮は連続した層ではなく、気孔(stomata)と呼ばれる小さな開口部が散在しています。気孔は2つのガードセル(保護細胞)に囲まれた孔で、ガードセルの形状変化により開閉します。孔は気孔開口部(stomatal aperture)と呼ばれ、ガス交換が行われます。
形状
イネ科(単子葉植物)ではガードセルはダンベル形で、スリット状の孔を形成します。半月形の細胞が凹側の端で接し、細長い開口部を作ることもあります。双子葉植物の多くでは、2つの腎臓形(腎形)ガードセルが凹側の端で接し、中央に円形の孔を作ります。
細胞壁
気孔側を向くガードセルの壁は他側に比べて厚く、薄い部分は伸張性が高いです。ガードセルはカット層で覆われ、気孔側の壁まで延び、下部の気孔室(sub‑stomatal chamber)に接する細胞にも続きます。
細胞壁の厚さ
種によって壁の厚さや形状は異なります。イネ科では中部が狭く、外側・内側の壁が肥厚し、長辺に副細胞が付随します。アマリリス型(双子葉・単子葉共通)では開口部周囲の壁が厚く、コケ類(Mnium型)では背側壁が厚く、腹側壁が薄い特徴があります。
細胞内構造
ガードセルは核が大きく、濃い細胞質、ミトコンドリア、粗面小胞体、ゴルジ体、大小の液胞、そして光合成色素を含むクロロプラスト様小体(chloroplastids)を持ちます。一部の種では光合成色素が欠如していますが、基本的に光合成は行われます。
付随細胞(表皮細胞)
ガードセルに隣接する表皮細胞は副細胞と呼ばれ、サイズや配列で他の表皮細胞と区別されます。形態的に特化したこれらの細胞は、気孔の機能を支える重要な役割を果たします。
