バランチディウム・コリの生活史

バランチディウム・コリは、腸内アメーバ感染を引き起こす重要な原虫です。単細胞生物でありながら、約0.06 mmというサイズで最大の原虫寄生虫に分類されます。多くの原虫と同様に、過酷な環境下で生存するために細胞壁を硬化させた嚢(シスト)を形成します。

特徴

他の原虫とは異なり、バランチディウム・コリは昆虫などの中間宿主を持ちません。細胞表面に繊毛(毛状構造)を持つ唯一のヒト感染原虫であり、これが運動や付着に利用されます。

シストによる保護

腸管に入る前にシストを形成し、乾燥や胃酸などの過酷な環境から身を守ります。シストは酸性の胃を通過し、アルカリ性の小腸に到達した際に破裂して活発な形態(トロフォサイト)へと変化します。

注意点

シストは汚染された水や食物、特に糞便で汚れたものに付着しています。豚やその他の家畜にも存在するため、屠殺時の内臓との交差汚染に注意が必要です。また、感染者がトイレ使用後に手を洗わない場合、手指を介して感染が広がります。

増殖形態

結腸に到達したシストが破裂すると、栄養を摂取し増殖するトロフォサイトに変わります。トロフォサイトは二分裂によって無性生殖を行い、遺伝子や細胞小器官を分配します。

潰瘍形成

トロフォサイトは結腸の粘膜に潰瘍を作り、消化管に穴が開くことで全身への細菌感染リスクが高まります。

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