放射線がもたらす有害な影響
放射線は多くの場合有害です。被曝時間と強度が健康、外見、妊娠能力、身体機能に影響を与え、場合によっては次世代にまで影響が及ぶことがあります。低線量でも消化管や血液系など重要な細胞や組織を破壊し、がん治療で見られるような副作用を引き起こすことがあります。予後は様々な要因に左右され、放射線の正確な影響は不確実であるため、将来の健康が保証されるわけではありません。
毛髪への影響
200レム以上の被曝で毛髪は抜け始めます。毛根は放射線に極めて敏感で、被曝量に応じて一時的または永久的に脱毛することがあります。再び髪が生えるまでに3〜6か月かかり、頭皮は赤くなり、日焼けしたように敏感になります。2〜3週間の被曝後には頭皮が乾燥し、かゆみを伴うことがあります。
脳への影響
脳は細胞を再生しないため、5,000レムまで大きな障害は起きませんが、放射線は神経や小血管を破壊し、痙攣や急死を招くことがあります。低線量でも知能低下、記憶障害、混乱、人格・気分の変化が見られることがあります。2009年8月の米国健康誌によれば、注意力、聴覚的記憶、作業記憶、精神運動機能、情報処理速度の低下が報告されています。
血液系への影響
100レムの被曝でリンパ球数が減少し、感染症にかかりやすくなります。これを軽度放射線障害と呼び、初期症状はインフルエンザ様です。血液検査で初めて判明することが多く、症状は最大で10年続くことがあります。白血球、リンパ球、血小板の減少が顕著で、赤血球は出血がある場合を除きほとんど影響を受けません。
消化管への影響
200レム以上の被曝で胃腸粘膜が損傷し、嘔吐、血を伴う嘔吐、腹痛、下痢が起こります。大腸や直腸の血管が破れやすくなり、血便が見られます。放射線は増殖の速い細胞(血液細胞、胃腸上皮、生殖細胞、毛髪細胞)を破壊し、DNA・RNAにも損傷を与えます。大腸や小腸の炎症、瘢痕化、腸閉塞は被曝後最大7年まで続くことがあります。
生殖器への影響
200レム以上の被曝で生殖器官が損傷し始めます。増殖の速い細胞が放射線で破壊されるためです。長期的な被曝は放射線障害と不妊を招き、妊娠中の被曝は胎児に先天性異常を引き起こすことがあります。2007年の「卵子と精子への放射線影響」では、がん治療で放射線を受けた男性・女性の多くが生殖能力を維持し、子どもに染色体異常や先天性欠損が見られないケースが多数報告されています。
結論
救命目的で使用される放射線でさえ危険です。放射線にさらされた場合は、できるだけ被曝時間と強度を減らし、健康管理に努めることが重要です。
