健康・安全におけるKPIとは何か
健康と安全のKPI(重要業績評価指標)は、組織の安全管理体制の有効性を数値で測定し、改善点を把握・進捗を管理するための指標です。以下に代表的なKPIを紹介し、計算式や活用ポイントを解説します。
1. 失業日数事故頻度率(LTIFR)
LTIFR = (失業日数事故件数 ÷ 総労働時間)× 200,000
200,000時間あたりに1日以上欠勤する事故の頻度を示します。
2. 総記録可能事故率(TRIR)
TRIR = (記録対象となる事故・疾病件数 ÷ 総労働時間)× 200,000
LTIFRに加えて、欠勤につながらない記録対象事故も含めた指標です。
3. ニアミス/インシデント率
ニアミス/インシデント率 = (報告されたニアミスまたはインシデント件数 ÷ 総労働時間)× 200,000
実際の被害は出ていないが、潜在的リスクを示す重要な指標です。
4. 労働者災害補償費用
組織が支払う労働者災害補償請求にかかる直接的な金額を測定します。
5. 健康理由による欠勤率
欠勤率 = (健康理由で欠勤した日数 ÷ 計画勤務日数)× 100%
健康問題が原因の欠勤の割合を把握できます。
6. 負傷後復帰率
復帰率 = (負傷後に職場復帰した従業員数 ÷ 負傷総数)× 100%
リハビリや復帰支援プログラムの効果を評価します。
7. 安全教育・啓発プログラム完了率
必須の安全教育や啓発プログラムを修了した従業員の割合を示します。
8. コンプライアンス監査合格率
内部・外部の安全・健康コンプライアンス監査で合格した回数の割合です。
9. 危険行為観察率
職場で観察された危険な行動や作業の頻度を測定します。
10. 離職・制限・転勤率(DART)
DART率 = (離職・制限・転勤ケース数 ÷ 総労働時間)× 200,000
死亡事故を除き、労働時間からの離職・作業制限・配置転換が発生したケースを示します。
11. 死亡率
従業員100,000人または労働時間200,000時間あたりの労働災害死亡件数を測定します。
12. 応急処置実施率
応急処置件数 = (100人あたりまたは200,000時間あたりの応急処置実施回数)
小規模な怪我の対応状況を把握できます。
これらのKPIを継続的にモニタリングすることで、組織は安全リスクを早期に特定し、職場環境の改善、事故や疾病の削減、全体的なパフォーマンス向上につなげることができます。
