HIV感染の治療オプションと薬剤の概要
HIVは現在根治療法がなく、性行為や汚染血液、未消毒の注射器を介して感染します。毎年多くの人が感染しますが、適切な抗レトロウイルス療法(ART)によりウイルスの増殖を抑え、病状の進行を遅らせることが可能です。本稿では、主に使用される薬剤クラスとその服用上のポイントを解説します。
必要な薬剤
- ヌクレオシド・ヌクレオチド逆転写酵素阻害薬(NRTI)
- 非ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬(NNRTI)
- プロテアーゼ阻害薬(PI)
- エントリー・融合阻害薬(FI)
治療のポイント
1. NRTI(例:Atripla、Combivir)
成人のみが対象で、逆転写酵素を阻害してウイルスの増殖を抑制します。1日1回の服用が一般的で、服薬を忘れると血中濃度が低下し耐性が生じやすくなります。
2. NNRTI(例:Rescriptor)
ヌクレオシドを使用せずに逆転写酵素を阻害します。成人限定で、1日3回の服用が必要です。NRTIと同様に服薬遵守が重要です。
3. PI(例:Agenerase、Norvir)
成人だけでなく小児にも使用でき、プロテアーゼというウイルスが必須とする酵素を阻害します。用量に応じて1日複数回(最大8回)服用します。
4. FI(例:Fuzeon)
ウイルスが細胞に侵入するのを阻止します。経口では効果が失われるため、注射で投与し、正しく混合する必要があります。
