ヘルニアメッシュ修復手術の合併症と対策
ヘルニアメッシュ修復手術は、鼠径ヘルニアの治療で最も一般的に選択されます。腸管が腹壁の弱点を通って膨らむヘルニアは、咳や重いものを持ち上げたとき、運動時に痛みを伴うことがあります。手術により痛みが軽減されますが、すべての外科手術と同様に合併症のリスクがあります。本稿では、主な合併症とその対処法を解説します。
組織損傷
メッシュ修復の利点は、切開が少なくて済む点です。そのため縫合や止血の必要が減りますが、周囲の組織や臓器(腸管、血管、神経)を損傷する可能性は残ります。経験豊富なヘルニア専門医を選ぶことが重要です。
排尿困難
手術後の体の回復過程で、一時的に排尿が困難になることがあります。必要に応じて一時的なカテーテルを留置し、回復が確認でき次第除去します。通常は数日から数週間で正常な排尿が戻ります。
感染症
手術中に体内が開くため、術後に感染が起こることがあります。症状としては、創部の発赤・腫脹・発熱・疼痛などがあります。感染が確認された場合は、メッシュの除去と抗生物質投与が行われます。
異物拒絶反応
合成メッシュは体組織の補強として設計されていますが、稀に体がメッシュを拒絶し、組織壊死、瘢痕形成、炎症が起こります。この場合はメッシュを取り除き、別の手術法でヘルニアを再修復します。
ヘルニア再発
メッシュがヘルニアの大きさに対して不十分だったり、時間経過で劣化したりすると再発する可能性があります。再発が認められた場合は、より侵襲的な手術が検討されます。
