股関節置換用人工関節の設計と手順
股関節は人間の歩行に欠かせない関節で、球体とソケットからなる「ボール&ソケット」構造をしています。急性外傷や変形性関節症、日常的な摩耗により、球体やソケットが損傷すると、人工関節置換が必要になることがあります。股関節置換術を行う整形外科医は、生体力学の原理に基づいてインプラントを設計します。
必要なもの
- 大腿骨の球体部分を代替する金属製ボール
- 骨盤内のソケットを代替する金属製カップ
- カップ内に装着するライナー(インサート)
- 手術を支援する機器・システム
手術手順
-
金属製ソケットの作成
股関節の機能が低下した骨盤側に、金属製のソケット(カップ)を埋め込みます。元の軟骨や骨が損傷しているため、金属カップで置換します。
-
ライナーの装着
金属カップの内側に、滑らかな回転を可能にするライナーを挿入します。従来はプラスチック製が主流でしたが、近年は金属製ライナーも使用されています。
-
金属ボールの作成・装着
大腿骨側に取り付ける金属製の球体(ヘッド)を作製し、先ほどのソケットに合わせます。ボールは十分に回転できる大きさでありながら、脱臼リスクを低減できるサイズに調整します。
-
ステム(金属棒)の取り付け
作成した金属ボールにステム(金属棒)を接続し、患者の大腿骨内部に挿入します。ステムは十分な長さと強度を持ち、人工関節全体の安定性を確保します。
