股関節置換手術の事実
股関節置換の適応者
- 変形性股関節症(骨関節炎)による関節損傷が最も一般的な適応です。
- 骨腫瘍、リウマチ性関節炎、血流不足で骨が壊死する骨壊死でも手術が検討されます。
- パーキンソン病などの筋力低下疾患がある場合は、適応外となることがあります。
手術前の準備
- 整形外科医との事前面談で全身状態や手術適応を評価します。股関節の可動域確認、血液検査、X線検査が行われます。
- 服用中の薬や既往歴も詳しく聞かれます。
- 入院・退院時の交通手段や自宅での安静スペースを事前に整えておきます。ベッドで過ごす時間が長くなるため、必要なものは手の届く範囲に配置しましょう。
手術の流れ
- 手術時間は通常1〜2時間です。
- 外科医は股関節の筋肉を切開し、損傷した軟骨と骨組織を除去します。残った健康な骨はそのまま残します。
- 骨盤側に人工のソケット(寛骨臼)を埋め込み、股関節頭部(大腿骨上部)には人工のボールを装着します。多くの場合、特殊な接着剤で骨に固定します。
主な合併症
- 米国整形外科学会によると、重大な合併症は2%未満です。
- 最も頻度が高いのは骨盤や脚の静脈血栓です。必要に応じて血栓予防装置や薬剤が処方されます。
- 脚長差、出血、関節硬直、脱臼などは稀な合併症です。
回復とリハビリ
- 手術約2週間後にステープルや縫合糸を抜去します。その間は創部を濡らさないよう注意が必要です。
- バランスの取れた食事と十分な水分補給を心がけ、安静を保ちます。
- 医師から指示される段階的な運動プログラムを実施し、可動域と筋力を徐々に回復させます。指示に従うことが早期回復の鍵です。
