芽球症(Blastomycosis)とは?
芽球症とは
芽球症は、Blastomyces(ブラストミーシス)という真菌が原因で起こる感染症です。土壌や湿地、沼地、河川付近などの湿った環境に生息し、主に米国東部・ミシシッピ川流域で多く報告されていますが、アフリカや南米でも見られます。
感染経路
真菌の胞子が土壌や腐葉土などがかき混ぜられた際に空気中に飛散し、これを吸い込むことで感染します。多くの場合は無症状か軽い症状で済みますが、免疫力が低下している人や大量に吸入した場合は重症化することがあります。
主な症状
呼吸器系の症状が中心ですが、全身に広がることもあります。代表的な症状は以下の通りです。
- 咳
- 発熱・悪寒
- 胸痛・呼吸困難
- 倦怠感・食欲不振・体重減少
- 筋肉痛・関節痛
- 皮膚の発疹や潰瘍
まれに骨、脳、皮膚へ転移し、関節炎や脳炎様症状を呈することがあります。
診断方法
症状と身体診察に加え、以下の検査で真菌の存在を確認します。
- 血液検査(抗体・抗原)
- 喀痰・組織培養
- 画像診断(胸部X線・CT)
治療
早期に治療を開始すれば高い治癒率が期待できます。主な抗真菌薬は次の通りです。
- イトラコナゾール(経口)
- アンホテリシンB(重症例に静脈投与)
治療期間は数ヶ月にわたることが多く、医師の指示に従って継続的に服薬することが重要です。
予防策
完全に曝露を防ぐことは難しいですが、リスクを減らすための対策があります。
- 真菌が生息するとされる湿地や沼地への立ち入りを避ける
- 土壌を掘り起こす作業時は防塵マスクや長袖・長ズボンなどの保護具を着用する
- 庭や敷地を清掃し、腐葉土や落ち葉をこまめに除去する
- 風が強く土埃が舞う日や乾燥した環境では屋内で過ごす
