肩関節鏡検査の合併症と対策
肩関節鏡検査は、肩の痛みや機能障害の原因を直接観察し、必要に応じて治療できる有用な手術です。しかし、手術にはいくつかの合併症リスクがあります。本稿では主な合併症とその対策について解説します。
出血
観察用または治療用の器具を関節内に挿入する際、周囲の血管が損傷し内部出血を起こすことがあります。多くの場合、関節鏡手術中に出血が確認でき、外科医が即座に血管を止血します。
肩関節の硬直
切開や軟骨除去などの手術操作に伴い、術後に肩が硬くなり可動域が制限されることがあります。時間とともに改善しますが、リハビリテーションが必要になる場合があります。
筋力低下
肩関節の軟骨は関節の安定性に寄与しています。病変軟骨を除去すると、一時的に肩の筋力が低下し、術前よりも弱く感じることがあります。
浮腫(むくみ)
手術中に関節内に生理食塩水を注入して視野を確保しますが、液体が周囲組織に流出し、腕や体幹部にむくみが生じることがあります。むくみが広範囲に及び、腹部痛や吐き気を伴う場合は速やかに医師の診察を受けてください。
症状の改善が得られない場合
靭帯の修復や神経圧迫の除去を目的として行った場合でも、手術後に症状が残ったり再発したりすることがあります。その場合は、追加の手術や他の治療法を検討する必要があります。
