前立腺肥大症の治療法:経尿道的前立腺切除術(TURP)とは

前立腺疾患の概要

前立腺は男性の生殖器官の一部で、前立腺特異抗原(PSA)や精液の成分を分泌します。加齢とともに前立腺が肥大する良性前立腺肥大症(BPH)は、尿路閉塞や排尿困難を引き起こし、血中PSA濃度の上昇や前立腺がんのリスク評価にも関係します。男性の約80%が40歳以降に何らかの前立腺肥大を経験し、10人に1人が前立腺がんと診断されます。米国では毎年約3万人が前立腺がんで死亡しています。

経尿道的前立腺切除術(TURP)とは

経尿道的前立腺切除術(Transurethral Resection of the Prostate, TURP)は、前立腺肥大により尿の流れが阻害された場合に行われる手術です。医師は尿道に細い手術器具(ウリス)を挿入し、余分な前立腺組織を削り取って尿道を拡げます。手術時間は通常1〜2時間で、全身麻酔または局所麻酔のいずれかで実施されます。TURPはBPH治療で最も頻繁に行われる手術とされています。

その他の経尿道的手術

代表的な代替手術として、経尿道的レーザー切除術(TULIP)と経尿道的切開術(TUIP)があります。TULIPはレーザーで前立腺組織を蒸散させ、TUIPは尿道と膀胱の接合部に小さな切開を入れて尿道を広げます。

TURP手術の副作用

手術後に一時的な尿失禁や勃起不全が起こることがありますが、通常は数か月から1年以内に回復します。その他の可能性として、逆行性射精(精液が膀胱に流入)、尿道狭窄・瘢痕、そして不妊症があります。

手術前の準備

手術前には、現在服用中の薬(ビタミン、OTC薬、処方薬)をすべて医師に伝える必要があります。手術前夜は絶食・絶水が求められ、入院が必要になることもあります。全身麻酔の場合は睡眠状態、局所麻酔の場合は意識が残ります。

手術後の経過

手術後は、前立腺が回復するまで尿道にカテーテルを留置し、膀胱から尿を排出します。カテーテルは通常2〜3日で抜去されます。疼痛緩和のための鎮痛剤や、便秘予防のための軟便剤・下剤が処方されます。合併症がなければ、1〜2週間で仕事に復帰できることが多いです。

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