クロムピコリネートとは:概要と健康への影響
クロムは多くの食品や栄養補助食品に含まれる必須微量元素です。クロムが他の化合物と結合すると、クロムピコリネートなどの化合物が生成されます。クロムピコリネートは、クロムとピコリン酸が化学反応した結果生まれる合成化合物で、自然界には存在せず、主に医療用静脈栄養やクロム欠乏症の予防・治療を目的としたサプリメントに使用されます。しかし、長期間の摂取に関しては健康リスクが指摘されています。
遺伝子変異(Mutagenicity)
一部の試験管内実験では、クロムピコリネートがDNAを変異させる可能性が示唆されましたが、実際にがんの原因となる証拠はありません。英国保健省は、動物実験(in‑vivo)においては変異原性や発癌性が認められなかったと報告しています。
腎不全(Renal Failure)
英国食品基準庁の報告によると、1998年に1日あたり最大2.4 mgのクロムピコリネートを5か月間摂取した患者が肝機能障害と腎不全を呈しました。また、0.6 mgを6週間摂取した別の患者でも腎不全が確認されています。
薬物相互作用(Drug Interactions)
リンウス・ポーリング研究所の調査では、ヒトにおける薬物相互作用に関する情報は限られていますが、ラット実験で炭酸カルシウムや水酸化マグネシウムがクロムの吸収を抑制し、アスピリンは吸収を増加させることが分かっています。メリーランド大学医療センターは、クロムサプリが糖尿病薬(例:グルコファージ)の効果を高める可能性があると指摘しています。
