中央フロリダの薬用植物
フロリダはヤシやハイビスカスで有名ですが、実は多様な植物が自生しており、薬用ハーブや花、樹木も豊富です。中央フロリダは USDA の耐寒帯 9a・9b に位置し、温帯から亜熱帯の環境に適した薬用植物が多数見られます。これらの植物は先住民、後のヨーロッパ系入植者、そして現代の西洋医学でも利用されてきました。
レッドメープル(Acer rubrum)
レッドメープルはフロリダ全域の森林や湿地、河岸で育ちます。シロップの原料としてはサトウカエデが主に使われますが、レッドメープルでも甘い樹液が得られます。先住民は樹皮の内層を収れん剤として目の炎症に、樹皮を沸かしたお茶を飲むことで痙攣や下痢、腸炎の緩和に利用していました。
ポテトビーンズ(Apios americana)
ポテトビーンズは「アメリカン・グラウンドナッツ」とも呼ばれ、フロリダだけでなく北はノバスコシアまで広く分布します。近年はがん治療への応用が研究されており、歴史的には先住民や入植者の食料として利用されてきました。
ウィッチヘーゼル(Hamamelis virginiana)
ウィッチヘーゼルは東部アメリカ全域に自生し、中央フロリダでも見られます。沼地や河岸の湿った土壌を好み、秋に黄色い細長い花が咲く前に収穫します。樹皮や葉、枝に含まれる揮発性オイルは、痔の治療、虫刺されや皮膚刺激の緩和、収れん剤として利用されます。蒸留したエキスは液体の化粧水として市販されています。
ノコギリヤシ(Serenoa repens)
中央フロリダでよく見かけるノコギリヤシは、前立腺肥大やそれに伴う排尿障害の緩和に効果があるとされています。乾燥させた熟したベリーを原料にしたサプリメントが主に使用され、米国南東部からは毎年約2,000トンがヨーロッパへ輸出されています。
