アコナイト(トリカブト)の副作用と毒性

アコナイト(トリカブト)は、紫青色のフード状の花をつける多年草です。高さは約60〜120センチメートルで、晩夏から秋にかけて開花します。主にフランス、スイス、ドイツの山岳地帯に自生しています。かつては西洋医学でホメオパシーの薬剤として用いられましたが、現在は安全性が確保できないため、医療用途は廃止されています。

歴史

古代では、アコナイトは狼の毒餌として利用されました。兵士は敵の井戸に投げ入れ、水源を汚染したと言われています。ギリシャ神話では、冥界の三つ首の番犬ケルベロスが唾液でアコナイトを毒にしたと伝えられます。また、魔女はアコナイトとベラドンナを混ぜた「飛行軟膏」を作り、幻覚や体外離脱感覚を引き起こすために使用したとされています。

内部使用の副作用

アコナイトを内服すると心拍数が低下し、激しい発汗を伴います。血圧が危険なほど下がり、致命的な低血圧を引き起こすこともあります。痛覚・触覚・温度感覚を司る神経を麻痺させるため、かつては局所麻酔剤としてごく少量が使用されたことがあります。

外部使用の影響

小さな切り傷にアコナイトの汁を塗布すると、全身に症状が波及します。四肢の激しい痛み、息苦しさ、意識喪失が現れ、皮膚からも吸収されます。接触直後は温かくチクチクした感覚が生じ、続いて感覚が鈍くなります。過去には関節炎や神経痛の緩和を目的に外用されましたが、現在は使用が禁じられています。

毒性

アコナイト全株は有毒で、特に根が最も毒性が強いです。複数のアルカロイドが中枢・末梢神経を刺激し、その後抑制します。たった2〜5ミリグラムの摂取でも呼吸中枢を麻痺させ、致死に至ります。内部・外部問わず、いかなる治療目的でも使用すべきではありません。

誤認識の危険性

アコナイト中毒の多くは野生での誤認が原因です。葉は野生パセリに、根は野生ホースラディッシュに似ています。野生の植物を採取・摂取する際は、必ず正確に同定することが重要です。

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