ホウ酸と酵母感染症の治療
酵母感染症は、カンジダという真菌が体内で過剰に増殖することで起こります。カンジダは腸内に常在している真菌ですが、免疫力が低下すると糸状に増殖し血流に乗って全身に広がります。
事実
- ホウ酸は自然由来の抗菌・抗真菌成分で、酵母感染症や水虫、特定の耳感染症の治療に利用されています。
研究結果
- American Journal of Obstetrics and Gynecology に掲載された研究では、再発性酵母感染症の女性22名を対象に、ホウ酸の局所治療と抗真菌薬イトラコナゾール(Sporanox)の経口投与を比較しました。その結果、ホウ酸はSporanoxと同等の効果があることが確認されました。
- 2007年版 Diabetes Care の研究では、再発性酵母感染症を持つ糖尿病患者112名に、フルコナゾール(Diflucan)150 mgの単回投与またはホウ酸坐剤(600 mg/日、14日間)を投与しました。ホウ酸坐剤群の治癒率は63.6%で、フルコナゾール群の28.8%を大きく上回りました。
利点
- ホウ酸は天然成分で、膣や皮膚に局所使用すれば血流に入らず、過剰増殖したカンジダだけを選択的に除去します。そのため、全身の正常菌叢を乱さず、耐性菌が生じにくいとされています。
注意点
- 口から摂取したり、開いた傷口に使用したりすると有害です。子供や妊娠中の女性は使用を避けるべきで、過量摂取は嘔吐、下痢、腎障害などの中毒症状を引き起こす恐れがあります。必ず推奨量を守って使用してください。
推奨使用法
- 膣坐剤としての使用が安全とされています。清潔な手で坐剤を膣口に挿入し、少なくとも5分間横になって坐剤が溶け、感染部位に吸収されるのを待ちます。
