マッサージ療法の副作用は?身体システム別に解説

マッサージは単に皮膚をこすってリラックスさせるだけではなく、身体のほぼすべてのシステムに影響を与えます。本稿では、各システム別にマッサージの主な副作用(=効果)と注意点をまとめます。

皮膚(表皮)系への影響

マッサージによる摩擦で体温が上がり血管が拡張し、栄養豊富な血液が表面に届きます。皮脂腺と汗腺が刺激され、肌の状態が改善し体温調節が促進されます。ただし、にきび、足白癬、水ぶくれ、火傷、潰瘍、湿疹、ヘルペス、膿痂疹、シラミ、乾癬、リングワーム、酒さ、疥癬、いぼなどの皮膚疾患がある場合は、施術前にセラピストと相談が必要です。

筋骨格系への影響

筋肉の緊張緩和、疼痛・疲労軽減、柔軟性向上が主な効果です。筋繊維を手技で分離することで痙攣が減少し、頻繁に受けると運動機能が向上することがあります。骨格系では血流が増えるため、骨折治癒が早まる可能性があります。対象となる疾患例は線維筋痛症、筋肥大、筋疲労・痙攣、筋ジストロフィー、シンスプリント、筋肉の捻挫・肉離れ、腱炎、足底筋膜炎、関節炎、骨折、脊柱後弯・前弯・側弯、靭帯損傷、顎関節症、むち打ち症などです。

神経系への影響

ストレス・不安の軽減、リラクゼーション、エンドルフィン増加による疼痛感覚の低下が期待できます。その結果、鎮痛剤の使用量や頻度を減らすことが可能です。脳波ではベータ波が低下し、デルタ波・アルファ波が増加し、睡眠の質が向上します。マッサージで改善が期待できる症状は、手根管症候群、多発性硬化症(発作間)、神経絞扼、ベル麻痺・脳性麻痺、麻痺、坐骨神経痛、胸郭出口症候群、軽度の脳梗塞(TIA)などです。

内分泌系への影響

ドーパミン、セロトニン、ノルエピネフリンの分泌が促進され、ストレスやうつ症状が緩和します。また、コルチゾールが減少し免疫機能が高まります。以下の内分泌疾患がある場合は、事前に医師とセラピストに相談し、必要に応じて許可を得てください:先端巨大症、クッシング症候群、糖尿病、甲状腺機能亢進症、低血糖、甲状腺機能低下症。

循環系(血液・リンパ)への影響

マッサージはリンパ流を促進し、むくみ(リンパ浮腫)の軽減や体液保持の減少につながります。血中リンパ球数が増加し、免疫機能が向上します。対象となる疾患は貧血、狭心症、うっ血性心不全、管理された高血圧、片頭痛(発作間)、脳卒中(リハビリ中)、慢性疲労症候群、全身性エリテマトーデ、リンパ浮腫などです。

呼吸器系への影響

呼吸筋が強化され、肺活量や呼気流量が改善します。また、肺からの液体排出が促され、喉の緊張が緩和されます。効果が期待できる呼吸器疾患は、睡眠時無呼吸症候群、喘息、気管支炎、喉頭炎、副鼻腔炎です。

消化・泌尿系への影響

腸の蠕動が促進され、便秘やガスが緩和されます。消化全般が活性化し、泌尿系では尿量増加と代謝老廃物の排泄が促され、体内浄化が進みます。対象となる疾患は、神経性食欲不振症・過食症(不安軽減による効果)、便秘、憩室症、痔核、肝炎(感染期終了後)、肥満、潰瘍、痛風(急性期後)、尿失禁などです。

マッサージを受ける際は、既往歴や現在の症状を必ずセラピストに伝え、必要に応じて医師の許可を得てください。

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