ホウ酸と疥癬(かいせん)

疥癬(かいせん)とは

疥癬はヒトや動物に寄生するかゆみを伴う皮膚感染症です。原因は Sarcoptes scabiei という極小のダニで、皮膚に掘り込んで卵を産みます(Mayo Clinic)。

疥癬ダニの特徴と生活史

ダニは常に雌だけで、1本のトンネルに40〜50個の卵を産みます。卵は幼虫となり、数回の脱皮を経て成虫になり、再び皮膚に潜ります。このサイクルは数週間で完了し、繰り返されます(EDIS)。

感染拡大のメカニズム

ダニは密接な身体接触で急速に拡がります。医療機関での治療に加え、環境中のダニを徹底的に除去することが重要です。ホウ酸粉末を室内の床や家具の裏、割れ目に散布するのが一般的な対策です。

ホウ酸の概要

ホウ酸は鉱物ボレートから製造され、世界のボレート供給の約半分がRio Tinto Boraxから採掘されています(Living with Bugs)。粉末状のエアロゾルは、疥癬ダニを含むさまざまな害虫の環境殺虫剤として使用されますが、人や動物への直接使用は安全ではありません。

接触殺虫剤としての働き

ホウ酸は「接触殺虫剤」として機能します。乾燥した粉末を表面に散布し、ダニが粉塵に触れ、吸入または摂取することで毒性が発揮します。市販の製品例として、35.5%のホウ酸を含む「PT Perma Dust Pressurized Boric Acid Dust」などがあります(Living with Bugs)。

使用上の注意点

ホウ酸粉塵は目や皮膚に刺激を与え、誤って飲み込むと嘔吐・下痢・吐き気を引き起こす可能性があります(Whitmire Micro‑gen Research Laboratories)。使用時は必ず製品説明書を守り、換気を十分に行い、マスクや保護眼鏡を着用してください。

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