一次性骨がんの予後と治療概況
一次性骨がんは極めて稀な疾患で、全がんの0.5%未満しか占めません。米国がん協会(ACS)によると、2009年の米国内での新規診断数は約2,600例、死亡者は約1,500例と推定されています。国立がん研究所(NCI)は、一次性骨がんは成人よりも小児に多く見られると報告しています。
一次性骨がんとは
骨組織から直接発生する悪性腫瘍を一次性骨がんと呼び、転移性(二次性)骨がんとは区別されます。一次性骨がんの主なタイプは、成長期の骨に多く見られる「骨肉腫」、軟骨組織に発生する「軟骨肉腫」、未成熟な骨に主に発生する「ユイング肉腫」の3つです。骨肉腫とユイング肉腫は20歳未満の子どもや若年者に多く、50歳以上の成人は軟骨肉腫に罹りやすいとされています。
原因
一次性骨がんの原因はほとんど不明ですが、骨の異常増殖を伴うパジェット病の患者は骨肉腫のリスクが高まります。発症部位は全身のどの骨でも起こり得ますが、特に腕や脚の長骨に多く見られます。
主な症状
最も一般的な訴えは疼痛です。その他、関節部の腫脹や圧痛、骨の脆弱化、発熱、倦怠感、貧血なども見られます。
治療法
腫瘍のサイズ・ステージ・部位に応じて、外科手術、放射線療法、化学療法が組み合わせて行われます。場合によっては、液体窒素を用いた凍結手術(クライオサージェリー)が標準手術の代替として用いられることもあります。進行した例では、切断術(切断)を選択せざるを得ないケースもあります。
合併症
骨の破壊や骨折が主な合併症です。がんが他臓器へ転移した場合、転移先臓器の機能障害も併発します。
予後に影響する要因
腫瘍の大きさ、ステージ、部位、組織型に加えて、患者の年齢、全身状態、治療への反応、血液検査や画像診断の結果が予後を左右します。具体的な生存率については、担当医やがん治療チームに相談すると個別の情報が得られます。
生存率
米国国立衛生研究所(NIH)のデータ(1999〜2005年)によると、一次性骨がんの5年相対生存率は約68%です。白人女性は約73%で最も高く、白人男性は約65%。アフリカ系アメリカ人はやや低く、黒人女性は約67%、黒人男性は約65%の5年生存率と報告されています。
