がんマーカー検査結果の概要
がんマーカー(腫瘍マーカー)は、がんの診断に必ずしも信頼できるものではありませんが、治療後の数値変動を通じて治療経過のモニタリングには有用です。特定のがんを示唆することはありますが、確定的な診断材料とはなりません。
歴史
- がんマーカーは1965年に最初の血液検査として発見されました。妊娠検査の血液テストにヒントを得て、がん細胞が特定のタンパク質を増加させることが分かり、1970年代には乳がん用CA15-3、卵巣がん用CA125、大腸・膵臓がん用CA19-9などが命名されました。
タンパク質
- がん細胞やそれに対する体の防御反応により、特定のタンパク質が放出されます。ただし、すべてのがん細胞がタンパク質を産生するわけでも、すべての腫瘍マーカーががん由来であるわけでもありません。
PSAレベル
- 広く利用されている腫瘍マーカーの一つにPSA(前立腺特異抗原)があります。前立腺がんではPSA値が上昇しますが、前立腺炎や前立腺肥大など他の前立腺疾患でも上昇することがあり、逆にがん患者でもPSAが正常範囲にとどまることがあります。
ホルモン受容体
- ホルモン受容体はがん治療の方針決定に用いられるマーカーです。乳がんの約3分の2はエストロゲン受容体(ER)またはプロゲステロン受容体(PR)陽性で、タモキシフェンなどのホルモン療法が有効です。
免疫グロブリン
- 体内には多数の免疫グロブリン(抗体)が存在し、がん細胞に対抗するために産生されます。これらは一般的に腫瘍マーカーとはみなされませんが、骨髄腫などでは特定の免疫グロブリンが血液や尿中に異常に高濃度で検出されることがあります。
