高強度焦点式超音波(HIFU)によるがん治療
高強度焦点式超音波(High‑Intensity Focused Ultrasound、HIFU)は、がん細胞に直接高周波音波を照射し、熱エネルギーでがん組織を破壊する非侵襲的治療法です。前立腺がんや腎臓・肝臓・膵臓・膀胱がんなどの単一腫瘍に対して有効性が報告されています。
対象となるがんの種類
超音波は骨や空気を通過しないため、脳腫瘍、肺がん、骨盤部がん、リンパ節がん、皮膚がん、頭頸部がんなどには効果が期待できません。
しかし、前立腺、腎臓、肝臓、膵臓、膀胱がんに対しては有効性が確認されています(Cancer Research UK)。
HIFUを使用すべきタイミング
現時点では完全な有効性は確立されていませんが、早期に発見された単一腫瘍に対する第一選択肢として、また放射線治療が不十分な場合の代替・補助療法として期待されています(American Cancer Society)。
多発性や転移性のがんには効果が期待できません。
副作用
副作用は比較的軽微で、軽い日焼け様の皮膚反応が数日で自然に消える程度です。
麻酔なしで施術した場合、皮膚表面に痛みを感じることがありますが、麻酔を併用すれば不快感は軽減されます。施術後に軽い痛みが出ることがありますが、一般的な鎮痛薬で対処可能です。
治療部位の感染リスクは極めて低く、必要に応じて抗生物質で管理できます。また、正常組織への不要な損傷を防ぐために、照射部位は高精度でターゲット設定されます。
開発状況
本治療は現在開発段階にあり、欧州では臨床試験を中心に一部使用されていますが、米国ではまだ限定的です。さらなる安全性と有効性の検証が求められています(American Cancer Society)。
