癌治療後の筋肉振戦についての解説と対策
化学療法は全身に作用し、がん細胞だけでなく健康な組織にも影響を与えることがあります。その結果、神経機能が障害され、足先から手先へと筋肉の振戦が現れることがあります。
なぜ起こるのか
化学療法が体内に入ると、がん細胞と健康な組織を完全に区別できないため、腫瘍を攻撃する過程で神経にもダメージが及びます。振戦はまず足に現れ、次に手に広がり、場合によっては脚や腕にも及びます。
筋肉振戦を引き起こす治療法
米国がん協会が指摘する神経障害を起こしやすい化学療法薬は、プラチナ系薬剤、サリドマイド、タカネス、エポチロール、アルコイド、ボルテゾミブなどです。腫瘍自体やストレス、疲労、ビタミン不足、年齢や家族歴も振戦に関与することがあります。
対策・治療法
筋肉・神経障害に対する研究は進行中です。プラチナ系薬剤による神経障害を防ぐためにビタミンE、カルシウム、マグネシウムが検討されています。抗痙攣薬や特定のアミノ酸・タンパク質の投与、投与量を小分けにしたりゆっくり注入する方法、神経障害が認められた場合の治療延期や間隔調整などが試みられています。
自分でできること
振戦が悪化する環境(極端な暑さ・寒さ、締め付けの強い服や靴)を避けましょう。アルコールは神経障害を助長するため控えてください。足元が不安定な場合はこまめに座って足を休め、足のケアを徹底します。糖尿病の方は血糖管理をしっかり行い、医師や看護師に振戦の頻度や程度を正確に伝え、必要に応じて理学療法や作業療法を受けましょう。
今後の見通し
治療が終了すれば振戦は徐々に改善することがありますが、改善までに数か月から最大で2年かかることもあります。重度の振戦がある場合は、がん治療薬の選択や投与スケジュールを医師と相談し、リスクとベネフィットを慎重に検討する必要があります。
