化学療法による脱水症状とその対策
化学療法はがん治療で最も一般的に用いられる手段で、体内の増殖の早い細胞を強力な薬剤で死滅させます。しかし、治療に伴う副作用で脱水が起こりやすくなります。以下に主な原因と予防策を解説します。
食欲不振と嘔吐
化学療法は口や喉の痛み、潰瘍を引き起こすことがあり、結果として食欲が低下します。また、嘔吐も頻繁に見られ、摂取した水分が体内に留まらず脱水につながります。
下痢
治療中に摂取した食べ物や飲み物が速やかに腸から排出され、下痢を引き起こします。これにより、体が必要とする水分やビタミンが十分に吸収されず、脱水が進行します。
発熱
化学療法薬は体温を上昇させることがあり、発熱や大量の発汗を伴います。これも体内の水分が急速に失われる原因となります。
正常細胞への影響
がん細胞だけでなく、体内の正常な細胞も影響を受けます。特に唾液腺が障害されると唾液分泌が減少し、口が乾きやすくなります。口腔乾燥は脱水感を強く感じさせます。
予防・対策
化学療法中は常に飲み物を手元に置き、少量ずつこまめに摂取することが重要です。刺激の強い飲料は口腔の痛みを悪化させるため、純粋な水や氷のかけら(アイスチップ)などが推奨されます。また、電解質入りの飲料やスープ、ゼリー状の食品も水分補給に有効です。口腔ケアとして、唾液分泌を促すガムや口腔潤滑剤の使用も効果的です。
