ブック肺:機能・解剖学・クモ類の呼吸
ブック肺の概要
ブック肺はクモ類(クモ、サソリ、ハーベストマンなど)に見られる呼吸器官で、冊子のページのように重なり合った薄い板(ラメラ)で構成されています。各ラメラは血管網に覆われており、筋肉の動きで空気がラメラ間に取り込まれます。酸素は血管壁を通過して体内に運ばれ、二酸化炭素は血管から拡散し、気門(スピラコー)から排出されます。
ブック肺の効率と限界
昆虫の気管系に比べ、ブック肺は空気中の酸素を効率的に取り込めますが、体全体への酸素輸送能力はやや劣ります。そのため、ブック肺を持つ動物は一般に代謝率が低く、ゆっくりとした動きをする種が多いです。
種別によるブック肺の配置
- サソリ:中体部(メソソマ)に4対(計8個)のブック肺が存在。
- クモ:腹部に2対(計4個)のブック肺が配置。
- ハーベストマン:後体部(オピストソマ)に1対(計2個)のブック肺がある。
陸上生活への適応
ブック肺は陸上に住むクモ類にとって重要な適応であり、空気呼吸を可能にします。もしブック肺がなければ、これらの動物は水中生活に限定され、生存が困難になります。
