中皮腫(メソテリオーマ)の原因とは
中皮腫は、胸膜・腹膜・心膜・精巣膜など、体内の薄い膜(中皮層)を侵すがんです。主な原因は以下の通りです。
遺伝子変異
がんは、細胞内で遺伝子変異が起き、細胞が異常に増殖することで発生します。変異は環境要因や個人の遺伝的体質によって誘発され、異常細胞は腫瘍を形成し、周囲組織へ浸潤します。
アスベスト曝露
アスベストは耐火性が高く建築資材に広く使用されましたが、繊維状の微粒子を吸入すると中皮腫のリスクが大幅に上昇します。直接作業した人だけでなく、作業服に付着した繊維を持ち帰った家族も被曝の可能性があります。
放射線
1920〜1950年代に胸部X線診断で使用された放射性物質チオラン酸は、後にがんを引き起こすことが判明し、使用は中止されました。チオラン酸曝露は中皮腫の一因と考えられています。
家族歴・生活習慣
家族に中皮腫の既往があるとリスクが高まる可能性があります(詳細は未解明)。また、喫煙者がアスベストに曝露すると、非喫煙者に比べて発症リスクがさらに増大します。
サルウイルス(シミアンウイルス)
サルウイルスはサルから最初に分離されたウイルスで、曝露と中皮腫リスクの関連が示唆されていますが、確証は得られていません。1955〜1963年に使用されたポリオワクチンはサル細胞培養で作られましたが、ウイルスががんと関係する可能性が指摘されたため、後に除去されました。
