発がん物質の2つのタイプ

発がん物質とは、体内でがんを引き起こす可能性のある物質やその曝露を指します。がんは細胞のDNAが変異し、変異した細胞が増殖することで腫瘍が形成されます。現在、科学的に確認された発がん物質は数千に上り、主に「自然に存在するもの」と「人工的に作られたもの」の2つに分類されます。

自然に存在する発がん物質

自然界にも発がん性が確認された物質が存在します。例として、日光の紫外線は皮膚細胞のDNAを変異させ、皮膚がんの原因となります。また、ラドンガスも知られた発がん物質です。食物にも自然の防御化学物質が含まれ、例えばキノコに含まれるヒドラジンやピーナッツに含まれるアフラトキシンは自然由来の発がん物質です。

人工的に作られた発がん物質

人為的に合成された化学物質の中にも発がん性があるものがあります。代表例はタバコで、約4,000種類の発がん化学物質が含まれます。アスベストや化学療法に使われる放射性化合物も同様です。さらに、体内で化学変化を起こす物質もあります。例えば、肉製品に添加される保存料の亜硝酸塩は消化管でニトロソアミンに変わり、これが強力な発がん物質となります。人工的な発がん物質は大気や水質汚染を通じて食物や飲料に混入することもあります。

既知の発がん物質

世界各国の公的機関や研究団体は、既知・可能性が高い・疑いのある発がん物質のリストを公開しています。評価基準は、発がん性の強さ、発がんに至るまでの曝露量、その他の要因によって異なります。代表的な機関として、米国がん協会、国際がん研究機関(IARC)、米国国立毒性プログラム(NTP)、米国環境保護庁(EPA)などがあります。

それは発がん物質か?の判断基準

新しい物質が発がん性を持つかどうかは、ヒトに直接曝露させて検証できないため、細胞培養や動物実験、構造比較などの手法で評価されます。さらに、実際の環境での疫学調査と併せて、総合的に判断されます。

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