多発性骨髄腫とは何か?

多発性骨髄腫は、血液中の形質細胞に発生するがんです。形質細胞が異常増殖すると、骨が侵食され、骨髄や免疫系にも影響を及ぼします。「多発性」という名称は、体内の複数部位に病変が広がることに由来します。症状が出ないままのケースもあります。

症状

  • 病状が進行すると、骨の痛み、単クローンタンパク質が検出される血液・尿検査、血中カルシウム上昇などが現れます。高カルシウム血症は脱水、便秘、吐き気を引き起こすことがあります。貧血、原因不明の骨折、倦怠感、繰り返す感染症も一般的です。

原因

  • 正確な原因は不明ですが、異常形質細胞が増殖し続けることが発症の起点と考えられています。正常な骨髄では形質細胞は全体の5%未満ですが、がん細胞は死滅せず蓄積し、骨髄の10%以上を占めることがあります。これらの細胞は血流を介して他の部位にも転移します。遺伝的要因が関与している可能性も示唆されています。

リスク要因

  • 50歳以上の人に多く見られ、診断時の平均年齢は70歳前後です。アフリカ系アメリカ人は白人に比べリスクが高く、男性は女性の約2倍の頻度で発症します。また、肥満や過体重、単クローンガンマパチー(MGUS)を有する人もリスクが上昇します。

合併症

  • 治療しないまま進行すると、抗体産生が阻害され免疫力が低下し、膀胱や腎臓などの感染症に罹りやすくなります。骨の侵食により脊髄が圧迫され、麻痺や四肢の筋力低下を招くことがあります。さらに、腎機能障害が起こり、老廃物の排泄が滞ります。

治療法

  • 症状が出ている多発性骨髄腫には、化学療法、ステロイド、サリドマイドなどの薬剤、放射線療法が用いられます。自己またはドナー由来の幹細胞移植も一般的です。症状緩和のために鎮痛薬、抗生物質、エリスロポエチン注射などが併用されます。

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