|  | 健康と病気 >  | がん | 卵巣がん

卵巣がんの初期症状と対策

背景

米国では毎年約2万人が新たに卵巣がんと診断され、婦人科がん死亡原因のトップです。全女性のがん死亡原因でも5位に位置します。主なリスク要因は家族歴、出産経験の有無、加齢、白人女性、閉経の遅さなどです。一方、妊娠や経口避妊薬の使用はリスクをやや低下させることが示されており、排卵が継続的に起こることが発症に関与していると考えられています。

臨床症状

卵巣がんの初期症状は特異的でなく、以下のような全身的・腹部的な変化が見られることがあります。

  • 腹部の膨満感や膨らみ
  • 食欲不振、少量の食事で満腹感を覚える
  • 体重減少
  • 便秘や消化器系の不調
  • 原因不明の膣出血や性交時の痛み
  • 倦怠感

これらの症状が2週間以上続く場合は、過敏性腸症候群や胆嚢疾患などと区別し、卵巣がんの可能性について医師に相談することが重要です。早期段階では症状が全く出ないこともあるため、定期的なチェックが鍵となります。

スクリーニングと検査

遺伝的にリスクが高い女性(例:BRCA変異保有者)については、米国国立がん研究所が年1回の経膣超音波検査とCA-125血液検査を推奨しています。一般集団に対する有効性は証明されておらず、標準的なスクリーニング法は確立されていません。確定診断は外科的探索が唯一の方法です。

遺伝的要因

BRCA1/BRCA2遺伝子変異を持つ女性は、乳がんだけでなく卵巣がんのリスクも高まります。特にアシュケナジ系ユダヤ人に変異頻度が高いことが知られています。BRCA1変異保有者の卵巣がん罹患リスクは生涯で16%〜44%、BRCA2変異保有者は約10%です。予防的卵巣摘出術(予防的卵巣摘出)は、これらのリスクを大幅に減少させます。

治療

病期の評価は外科手術で行われ、一般的には子宮全摘出と両側卵管卵巣摘出(全腹式子宮摘出術)を実施します。手術中に骨盤・腹膜、網膜(オメンタム)やリンパ節の生検・切除が行われ、できるだけ多くの腫瘍組織を除去する「最適減量」が予後改善に重要です。

手術後は化学療法が標準的に選択され、必要に応じてセカンドルック手術が検討されます。

卵巣がん - 関連記事