ロボットによる前立腺がん治療の最前線
前立腺がんとは
前立腺がんは男性にのみ発生し、全年齢層の男性のがん死因の第3位です。前立腺内で異常細胞が増殖し、排尿困難、体重減少、局所的な痛み、軽度の尿失禁などの症状を引き起こします。
前立腺全摘除術(前立腺切除術)
前立腺がんが早期で他部位に転移していない場合、前立腺全摘除術は有力な治療法です。前立腺全摘除術は、前立腺全体または一部を外科的に除去し、がん組織が拡がる前に取り除く手術です。
ロボット支援手術
前立腺は多数の神経叢に囲まれているため、手術は極めて繊細です。そのため、ロボット支援手術が広く採用されるようになりました。ロボット前立腺全摘除術では、外科医が遠隔操作で「ダヴィンチ」ロボットを操作し、精密に手術を行います。
ロボット手術のメリット
- 小さな切開で済むため、回復が早く入院期間が短縮されます。
- ロボットの安定した動きにより、ヒトの手では達成しにくい高精度が実現します。
- 神経を保護しながらがん組織を完全に除去できるため、勃起機能や感覚への影響が最小限に抑えられます。
導入状況と留意点
2001年に全前立腺手術の1%がロボットで行われたのに対し、現在では約70%がダヴィンチロボットを使用しています。ロボット手術の普及は、患者が適切な手術法を選択できる安心感につながります。ただし、手術費用や施設の設備状況など、個々のケースで検討すべき点も残ります。
