前立腺がんに対するプロトン治療の概要
プロトン治療の仕組み
プロトンビームは正電荷を持つ粒子で、細胞のDNAを直接破壊します。そのため、がん細胞の増殖を止め、腫瘍を根本的に除去できます。プロトンは質量が大きく、照射した箇所からの散乱が少ないため、標的を高精度で狙うことが可能です。
他の放射線療法との違い
従来のX線や光子療法と比べ、プロトン治療は周囲の正常組織へのダメージが極めて少ないのが最大の特徴です。ビームが極めて集中的に照射できるため、膀胱や直腸などの近くの臓器を保護しながら、高線量を安全に投与できます。装置は粒子加速器でプロトンを加速し、磁石で患者体内へ導く方式です。また、副作用も少なく、疲労感や吐き気といった症状がほとんどありません。
プロトン治療のメリット
- 高い照射精度により、前立腺がんを正確に狙い撃ちできる。
- 高線量照射が可能でも、直腸や膀胱への影響が最小限。
- 非侵襲的で痛みがなく、外来で2分程度の短時間治療を数週間にわたって受けられる。
- エネルギー低下や回復期間が不要で、日常生活への支障が少ない。
米国では、M.D. Anderson Cancer Center、Massachusetts General Hospital、Loma Linda University Medical Center の3施設が病院ベースのプロトン治療センターとして運営されています。
