前立腺全摘出後のホルモン療法

治療の目的

前立腺全摘出術後のホルモン療法の目的は、手術で残った可能性のあるがん細胞の増殖を抑制し、新たながん細胞の形成を防ぐことです。治療はテストステロンの産生を抑えるか、体内への取り込みを阻止します。

テストステロン低下療法

体内でのテストステロン産生を抑えるホルモン療法は、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LH‑RH)アゴニストと呼ばれます。これらの薬は精巣へのテストステロン産生指示を阻害します。代表的な薬剤はルプロン(Lupron)、ビアドゥール(Viadur)、ゾラデックス(Zoladex)です。3〜4か月ごとに筋肉または皮下に注射します。治療期間は数か月から生涯にわたることがあります。

テストステロン阻害療法

もう一つのホルモン療法は、体がテストステロンを利用できないようにするものです。副腎から産生されるテストステロンはLH‑RHアゴニストでは抑制できません。前立腺の一部が残っている場合、がん細胞が残存している可能性があります。これらの薬はテストステロンが細胞に取り込まれるのを阻止し、がんの増殖を防ぎます。代表的な薬はカソデックス(Casodex)とニランドロン(Nilandron)で、1日1〜3回経口投与します。

精巣除去術

精巣を外科的に除去することもホルモン療法の一つです。局所麻酔下で外来で行われます。効果は高いものの、多くの男性はこの手術に抵抗感があり、薬物療法を選択します。

効果

ホルモン療法は当初は高い効果が期待できますが、数年後にはがん細胞がテストステロンなしでも生存できるように適応し、効果が低下します。そのため、医師は治療中にPSA(前立腺特異抗原)値を定期的にモニタリングし、PSAが低い時に治療を中止し、上昇したら再開します。

副作用

ホルモン療法には副作用があります。乳房肥大、性欲低下、勃起不全、ホットフラッシュ、体重増加、筋肉・骨量減少、吐き気、下痢、倦怠感、肝障害などが報告されています。また、治療開始後2年以内は心筋梗塞のリスクが上昇するため、医師は血圧やコレステロールなど心血管リスクを慎重に管理します。

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