中毒性甲状腺腺腫:症状、原因、治療法
中毒性甲状腺腺腫とは
中毒性甲状腺腺腫は、甲状腺に単一の機能性結節(ホット結節)ができ、過剰に甲状腺ホルモンを産生することで甲状腺機能亢進症(バセドウ病様)を引き起こす疾患です。
主な症状
過剰な甲状腺ホルモンにより、以下のような症状が現れます。
- 心拍数の増加(頻脈)
- 多汗
- 食欲は変わらない、あるいは増えても体重が減少
- 不安感・イライラ
- 不眠
- 食欲の変動
- 手の震え(振戦)
- 女性の月経不順
- 温かく湿った皮膚
- 筋力低下・倦怠感
- 甲状腺腫(甲状腺の肥大)
原因とリスク要因
明確な原因は不明ですが、遺伝的素因、ヨウ素不足、自己免疫疾患などが関与していると考えられています。中年以降の女性に多く見られます。
治療法
症状や結節の大きさ、患者さんの年齢・健康状態に応じて以下の方法が選択されます。
- 放射性ヨウ素(RAI)療法:経口投与した放射性ヨウ素が過活動な甲状腺細胞を選択的に破壊します。
- 抗甲状腺薬:メチマゾールやチラミジンなどでホルモン合成を抑制します。
- 外科手術:結節が大きい、または薬物・RAIに反応しない場合は、部分的な葉切除(ロベクテミー)や全摘出(甲状腺全摘)を行います。
- ベータ遮断薬:プロプラノロールやアテノロールで頻脈や振戦などの症状を緩和します。
- 定期的な経過観察:血中ホルモン値を定期的に測定し、再発や副作用をチェックします。
受診の目安
上記の症状が疑われる場合は、早めに内分泌科や甲状腺専門医を受診し、血液検査や超音波検査で正確な診断を受けましょう。
