ADD・ADHDの診断に必要な検査

身体的検査

疑いがある場合、まず包括的な身体検査を行います。これは、行動に影響を与える可能性のある糖尿病やホルモン異常など、他の身体疾患や慢性疾患を除外するために、米国小児科学会(AAP)が推奨しています。

心理的検査

診断には、米国精神医学会が作成した『診断と統計マニュアル(DSM‑IV)』が標準的な指標として用いられます。DSM‑IVは、ADD/ADHD の症状の現れ方や出現・減少のタイミング、診断を複雑にする要因を示しています。検査には、知能指数(IQ)テストや情動調整テストなどが含まれます。

行動評価

AAP のガイドラインでは、行動は複数の領域・複数の人物から評価すべきとされています。具体的には、本人へのインタビューに加え、家族、子どもの場合は教師や学校スタッフへの聞き取りを行い、様々な状況での行動様式を総合的に把握します。

複数の専門家が関与

一次診療医だけで診断や治療を完結させることはありません。保護者、教師、学校関係者、他の医療専門家との継続的な情報共有と比較検討を通じて、治療の進捗と有効性を評価・モニタリングします。

留意点

DSM‑IV の指針では、診断に影響を与える特定の状況に注意するよう警告しています。例えば、5 歳未満の幼児は年齢相応の行動変動があるため、ADHD と診断しにくい点があります。また、成人が子どもの頃の行動を自己回顧だけで診断することは信頼性が低く、子どもと同様に身体的・心理的検査を実施して評価すべきです。

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