ADHDの行動療法とは
定義
ADHD(注意欠陥・多動性障害)の症状は、7歳以前に現れ、少なくとも6か月続く必要があります。また、多動性・不注意・衝動性に関連する行動は、同年齢の子どもと比べて頻度と重症度が高く、家庭や学校など少なくとも2つの環境で観察されなければなりません。
治療
ADHDの治療目的は症状を軽減し、日常生活の機能を向上させることです。刺激薬は多動性を落ち着かせ、集中力を高める効果があり、よく使用されます。行動療法(行動修正や認知行動療法)は、根本的な課題に取り組み、日常生活で役立つスキルを身につけさせます。
行動修正
行動修正は、望ましい行動を促し、望ましくない行動を減少させる手法です。まず子どもの強みと課題を評価し、対象となる具体的な行動を設定します。その上で「ABC」モデル(先行要因A、行動B、結果C)を明確にします。先行要因は行動を引き起こす要因であり、行動が何を達成しようとしているかを分析することで、改善の方向性が見えてきます。
行動修正の実施
保護者、教師、セラピストは協力して「A」と「C」をコントロールし、子どもが望む行動を取れるよう計画を立てます。計画は全員が一貫して実施できるようにし、目標行動を小さなステップに分解します。各ステップごとに、先行要因(何を提示するか)、期待される行動、そして使用する結果(報酬や罰)を具体的に記述します。
ポジティブな結果で成功をすぐに報酬し、ステッカーやチャートで可視化し、一定数に達したら大きな報酬を与えるなどの工夫が有効です。負の結果についても事前に合意しておくことが重要です。行動が自動的に出るまで繰り返し促す必要があります。
認知行動療法(CBT)
認知行動療法は、ADHDの人が否定的な思考や誤った認知を認識し、それが行動や感情に与える影響を学ぶ手法です。ワークシートを用いて出来事、思考、解釈、感情、行動を記録し、思考と行動・感情の関係を可視化します。その上で、現実が思考を裏付けているかを検証し、状況に適した感情や行動への置き換え方を学びます。
