アルツハイマー病の高度な症状
アルツハイマー病は脳を侵す認知症の中で最も一般的な形態で、全認知症症例の約50〜70%を占めます。記憶や認知機能が著しく低下し、日常生活に支障をきたす状態を認知症と呼びます。アルツハイマー病は脳細胞を破壊し、記憶・認知・行動に問題を引き起こします。病状が進行すると、仕事や趣味、社会生活に深刻な影響を及ぼし、最終的には死亡に至ります。
重度の認知機能低下(6期・7期)
病気の最終段階である6期・7期では、認知機能が著しく低下し、記憶はほぼ失われます。人格や行動にも大きな変化が現れ、日常生活全般にわたる支援が必要となります。
身近な人の認識
6期になると、本人は自分の過去を完全に思い出すことが難しくなり、配偶者や主な介護者の名前を忘れることがあります。しかし、見慣れた顔と見慣れない顔を区別できる能力は残っています。迷子になることや道に迷うことも頻繁に起こります。7期になると、周囲の人に適切に反応できず、話すことも困難になり、愛する人や介護者、さらには自分自身さえ認識できなくなります。
人格・行動の変化
- 妄想や被害妄想(介護者を偽物とみなす)
- 幻覚(実在しない人物や物を見る・聞く)
- 強迫的・反復的行動(手をもむ、紙をちぎるなど)
- うつ、気分の変動、疑念、攻撃性、社会的引きこもり
- 最終的には、短い言葉以外は全く会話できなくなる
日常生活の支援
6期では、靴を左右逆に履く、服を重ねて着るといったミスが頻発し、適切な服装ができません。7期では、運動制御ができず、歩行や座位が自力でできなくなるため、常時介助が必要です。
排泄の支援
6期では、トイレの使用や紙拭き、排泄物の処理に介助が必要になることがあります。尿失禁や便失禁が増加し、7期になると頻繁に失禁が起こり、常にトイレの介助が求められます。
