アルツハイマー病の検査方法
現在、アルツハイマー病を確定的に診断できる単一の検査は存在しません。症状が類似する他の疾患を除外し、アルツハイマー病の可能性を評価するために、複数の検査や評価が組み合わされます。
薬剤の確認
一部の処方薬や市販薬は、認知機能低下を引き起こすことがあります。そのため、患者が常用しているすべての薬剤を確認し、副作用や認知症様症状の原因になり得るかを評価します。
病歴の聴取
患者の過去および現在の病歴、症状、服用中の薬剤名を詳細に聞き取ります。可能であれば家族の協力を得て、症状の変化や日常生活の様子を確認します。
身体検査
聴力や視力の検査、耳や眼底の観察、血圧・脈拍の測定など、全身的な健康状態を評価します。これにより、認知症様症状の原因となり得る他の身体的問題を除外します。
血液・尿検査
血液と尿のサンプルを採取し、甲状腺機能、肝機能、血球数、血糖値などを測定します。糖尿病とアルツハイマー病の関連性が示唆されているため、血糖値のチェックは特に重要です。
神経心理学的検査
記憶力や問題解決能力、協調運動、運動機能を評価するテストを実施します。年齢相応の基準と比較し、日常生活に支障を来す認知機能低下の有無を判断します。
脳画像検査(CT/MRI)
必要に応じてCTまたはMRIで脳を撮影し、腫瘍や血栓、外傷による損傷など、認知症様症状の原因となり得る構造的異常を確認します。
診断
上記の検査結果を総合的に評価し、他の原因が除外された場合にアルツハイマー病の可能性が高いと診断されます。確定的な診断は、死後に脳組織を顕微鏡で検査したときにのみ可能です。
