抗TNF療法の副作用とは
抗TNF治療は、炎症性サイトカインである腫瘍壊死因子(TNF)を阻害し、関節リウマチなどの慢性疾患の症状を緩和します。代表的な薬剤にはインフリキシマブとエタネルセプトがありますが、使用に際しては様々な副作用リスクが報告されています。
アレルギー反応
注射時にアレルギー反応が起こることがあります。医師や看護師が症状を観察し、腫れ、発疹、発熱などが見られた場合は速やかに対応します。
腫瘍の増殖リスク
TNFは一部の腫瘍細胞の死を促進する働きがあります。そのため、抗TNF治療が腫瘍の増殖を加速させる可能性が理論的に指摘されていますが、短期的な臨床試験では十分なエビデンスが得られていません。
リンパ腫リスク
米国食品医薬品局(FDA)は2009年夏に、抗TNF薬が青年期や小児におけるリンパ腫リスクを増加させると発表しました。過去10年間で30件のリンパ腫報告がFDAに提出されています。
インフリキシマブに対する抗体応答
インフリキシマブはマウス由来抗体として開発され、TNF結合部位にわずかなマウス配列が残っています。このため、体内で抗インフリキシマブ抗体が産生され、薬剤効果が減弱することがあります。一方、エタネルセプトはヒト由来配列のみで構成されています。
感染症リスク
TNFは炎症を引き起こすと同時に、病原菌の除去にも関与しています。抗TNF薬投与後、結核や真菌感染の発症率が上昇したとジョンズ・ホプキンス大学が報告しています。特にインフリキシマブは感染症リスクが最も高いとされています。
