ネブライザー治療で使用する薬剤
ネブライザー(吸入装置)治療に使用できる薬剤は複数あり、気道に直接投与できるため、肺疾患の管理に非常に有効です。急性の発作(喘息発作)や肺疾患の症状が出た際には速効薬が、日常的なコントロールには長期投与薬が使用されます。
抗コリン薬
抗コリン薬(例:アトロベント(イプラトロピウム))は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療に広く用いられます。平滑筋を支配する神経の反射を遮断し、気道を拡張します。速効薬ではありますが、短時間作用型ベータ刺激薬より作用発現が遅く、効果が現れるまでに15〜20分程度要します。アトロベントは、メータードーズ吸入器(MDI)とネブライザー用の液体の2形態で提供されています。
短時間作用型ベータ刺激薬(SABA)
短時間作用型ベータ刺激薬(例:マックスエア(ピルブテロール))は、急な息切れなどの症状を迅速に緩和します。プロベンティルHFAやベンテリンHFAなども同様に、気道周囲の筋肉を弛緩させます。運動前の予備投与として医師から指示されることもあります。週に2回以上使用する場合は、長期管理薬の見直しについて医師に相談してください。
長期管理薬
長期管理薬は、肺疾患の症状を抑え、発作を予防するために毎日使用します。症状が改善していても、喘息の予防のために継続的に服用することが重要です。持続性喘息患者の治療プログラムでは欠かせません。抗IgE抗体(例:オマリズマブ)は、アレルギー性疾患に対する治療薬として承認され、喘息症状の緩和にも用いられます。
長時間作用型ベータ刺激薬(LABA)
長時間作用型ベータ刺激薬は、肺の腫れを直接減少させるわけではありませんが、吸入ステロイドと併用して中等度から重度の喘息や慢性肺疾患の長期コントロールに使用されます。ブロバナ(アルフォルモテロール)やパフォーミスト(ホルモテロール)は、ネブライザー用液体として提供され、毎日使用することで咳、胸部圧迫感、喘鳴、息切れなどの症状を予防します。
注意事項
自分の薬が切れたからといって、他人の薬を使用しないでください。これらの薬は個々の症状に合わせて処方されており、自己判断での使用は危険です。治療プログラムには常にリスクや副作用が伴いますので、疑問や不安がある場合は必ず医師に相談してください。
