血小板減少症と浸潤性疾患
意義
浸潤性疾患は骨髄に侵入し、さまざまな細胞減少(細胞減少症)を引き起こします。その中でも血小板減少症は特に出血リスクを高め、貧血や好中球減少、汎血球減少を伴うことがあります。骨髄破壊により感染や出血の危険性が増大します。
血小板減少を引き起こす浸潤性疾患
白血病や浸潤性腫瘍は代表的な原因です。白血病は骨髄の造血細胞を破壊し、血小板産生を抑制します。浸潤性腫瘍は癌細胞が骨髄を置換し、血小板や赤血球の産生能力を低下させます。
症状
血小板減少に伴う主な症状は、軽い外傷での出血が止まりにくい、皮下出血(点状出血)が下肢に出現する、出血時間の延長、尿や便に血が混じるなどです。浸潤性疾患特有の症状としては、結合組織沈着による筋肉の硬直、肺浸潤による咳や発熱、全身倦怠感、体重減少、脂肪便などがあります。
合併症
重度の血小板減少では脳出血や消化管出血が生命を脅かすリスクがあります。浸潤性疾患自体は直接的に致死的になることは少ないものの、腎不全、腎結石、重度肺炎、神経障害などの合併症が起こることがあります。
治療
血小板減少症の治療は、コルチコステロイド、免疫グロブリン、シクロホスファミド、血液・血漿交換、必要に応じて脾臓摘出術などが用いられます。根本的には、白血病や腫瘍などの浸潤性疾患そのものの治療が最も重要です。
留意点
ヘパリン、キニジン、キニーネ、サルファ系抗生物質、一部の経口糖尿病薬、金製剤、リファンピシンなどは免疫介在性血小板減少を引き起こすことがあります。また、浸潤性疾患に対するステロイド療法は副作用が顕在化しやすく、ステロイド代替薬の検討が必要です。化学療法は骨髄をさらに抑制し、赤血球・血小板産生を一時的に低下させます。
