骨髄異形成症候群(MDS)とは
骨髄異形成症候群(Myelodysplastic Syndromes, MDS)は、造血幹細胞が正常に成熟せず血球が十分に産生されない骨髄疾患の総称です。主に高齢者に発症し、完治は難しいものの、症状の緩和や病勢進行の抑制を目的とした支持療法が行われます。
症状
初期段階では自覚症状がほとんどありませんが、病状が進行すると倦怠感、息切れ、出血傾向(あざや出血、皮下出血斑)、体重減少、頻繁な感染、貧血による顔色の蒼白などが現れます。
支持療法
根本的な治療法はありませんが、症状緩和を目的に以下のような支持療法が行われます。
- 赤血球輸血:貧血による倦怠感を軽減し、約1か月間効果が持続しますが、長期間の使用で耐性が生じることがあります。
- 薬物療法:FDA承認の薬剤として、赤血球生成を促進するアザシチジン(Azacitidine)やデコゲン(Dacogen)があります。また、白血球増加薬や染色体異常に対するレブリミド(Revlimid)なども使用されます。
積極的治療
重症例では化学療法や造血幹細胞移植が検討されます。高齢者では移植リスクが高いため、非骨髄抑制的(non‑myeloablative)移植など新しいアプローチが研究されています。
リスク要因
主なリスク要因は以下の通りです。
- 年齢:70代・80代で発症率が高く、男性に多い。
- 環境因子:喫煙や化学物質への曝露。
- 遺伝性疾患:ファンコニ貧血、ダウン症候群など。
