かかとの後部痛の治療法
かかとの後部痛の原因を理解する
後部かかと痛は、アキレス腱炎、アキレス腱後方滑液包炎(レトロアキレス滑液包炎)、踵骨・アキレス腱間滑液包炎(レトロカルカネアル滑液包炎)、骨挫傷、踵骨や距骨の骨折など、さまざまな原因で起こります。外傷による単発の事故だけでなく、ランニング・ジャンプ・急激な足の位置変化や横方向の素早い動き(カッティング)といった繰り返しの動作が主な要因です。適切でないシューズや過度の体重も痛みを助長します。
アキレス腱炎の治療
-
アキレス腱炎は、腱が踵骨に付着する部位の炎症です。まずは安静、氷冷、痛みを引き起こす活動の中止を指示します。必要に応じてNSAID(非ステロイド性抗炎症薬)を服用し、強い痛みがある場合は経口ステロイド(例:プレドニゾン)を短期間使用することがあります。ステロイド注射は腱を損傷する恐れがあるため使用しません。足にヒールノッチ(かかと部の凹み)のあるシューズで摩擦を減らすことが重要です。痛みがコントロールできたら、理学療法士の指導のもと、腱の伸張と強化エクササイズを行います。
滑液包炎の治療
-
レトロアキレス滑液包炎はアキレス腱の背面にある滑液包の炎症、レトロカルカネアル滑液包炎は踵骨と腱の間にある滑液包の炎症です。軽度の場合はアキレス腱炎と同様の保存的治療で対処します。症状が慢性化し、痛みが持続する場合は、炎症を起こす滑液包の外科的除去が検討されます。
骨挫傷・骨折の治療
-
骨挫傷は骨表面への衝撃による損傷です。治療は疼痛管理と、歩行時の衝撃を和らげるためのウォーキングキャストやブーツの装着が中心です。完全に治癒するまで数週間を要します。
後部かかとの骨折は多くがストレス骨折です。診断がついた場合は、骨挫傷と同様に安静と適切な装具での固定が基本となります。
外科的治療の選択肢
-
保存的治療で改善しない場合に外科手術が検討されます。主な手術内容は、痛みの原因となる滑液包の除去、踵骨の骨棘除去、アキレス腱内のカルシウム沈着除去です。また、腱と腓腹筋(ふくらはぎ)との接続部を延長し、腱の滑走性を高める手術も行われます。持続的な後部かかと痛がある場合は、専門医に相談し最適な手術法を検討してください。
