プリオンとプリオン関連疾患

プリオン疾患の概要

プリオンは細胞や生物ではなく、異常な立体構造を持つタンパク質が感染因子として働くものです。正常な脳タンパク質の構造を変化させ、機能を失わせます。このタンパク質の誤折りたたみが、アルツハイマー病や牛海綿状脳症(いわゆる狂牛病)などの神経変性疾患を引き起こします。

牛海綿状脳症(BSE)

牛海綿状脳症は、一般に「狂牛病」と呼ばれます。イギリスで最初に確認され、現在も牛の飼育環境で散発的に報告されています。感染した動物の肉や骨を飼料として与えることで拡散しました。米国では2003年に初めて症例が報告され、以後は非常に稀です。

古典的クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)

古典的CJDは、脳内タンパク質が自然に異常化することで発症し、狂牛病とは無関係です。発症後約1年で致死的となり、記憶喪失や性格変化、徐々に進行する認知症が見られます。高齢になるほどリスクが高まります。米国では年間約300例が報告されています。

変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)

変異型CJDは、感染した動物の肉を摂取したことが原因で発症します。そのため年齢はリスク要因ではありません。古典型よりも潜伏期間が長く、症状の進行は比較的緩やかです。致死的ではありますが、感染リスクは極めて低いとされています。

予防策

1996年以降、米国疾病予防管理センター(CDC)はプリオン感染防止のためのガイドラインを策定しています。欧州での発生が多いものの、米国では報告例はごくわずかです。狂牛病は報告義務のある疾患であり、獣医師が検査を実施します。また、屠殺場にはプリオン監視と安全管理の体制が求められています。

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