拡散性固有橋脳腫瘍(DIPG)の治療法

拡散性固有橋脳腫瘍(Diffuse Intrinsic Pontine Glioma、略称DIPG)は、主に小児に発生する稀で進行性の脳腫瘍です。脳幹に位置するため手術が困難で、根治は難しいとされています。治療は症状緩和と腫瘍の進行抑制を目的とした緩和的アプローチが中心です。

手術(生検)

腫瘍の組織診断や頭蓋内圧上昇による症状緩和のために、生検が行われることがあります。しかし、腫瘍が拡散性で脳幹に深く位置するため、完全切除は実質的に不可能です。

放射線療法

放射線療法はDIPGの標準的な治療法です。高エネルギーX線や陽子線を用いて腫瘍細胞を死滅させ、腫瘍の縮小と頭痛・嘔吐・視覚障害などの症状を軽減します。通常、数週間にわたって分割投与が行われます。

化学療法

化学療法は経口または静脈内投与で行われ、単独または放射線療法と併用されます。DIPGに対する有効性は限定的ですが、臨床試験で新薬が評価されることが多いです。

分子標的療法

腫瘍細胞の増殖や生存に関与する特定の分子やタンパク質を標的とする薬剤です。腫瘍の成長抑制や縮小が期待されますが、効果は患者ごとに異なります。

臨床試験への参加

新しい治療法の安全性と有効性を検証する臨床試験は、最新の治療オプションへのアクセス手段となります。適格基準を満たす場合、家族は医療チームと相談の上、参加を検討できます。

緩和ケア

緩和ケアは症状緩和と生活の質向上を目的とし、疼痛管理、吐き気・嘔吐のコントロール、精神的サポートなどを包括的に提供します。子どもだけでなく家族全体の支援が重要です。

治療方針は、子どもの年齢・全身状態・腫瘍の進行度に応じて個別に決定されます。医療チームと十分に情報共有し、各治療法のメリットとリスクを踏まえて最適な選択を行うことが求められます。

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