鼻骨折の矯正方法

鼻骨折の矯正方法

鼻の骨折は、皮膚を通して骨を元の位置に戻す「閉鎖整復」や、外科的に切開して行う「形成術(リノプラスティ)」があります。軽度の骨折は経験豊富な医師が診療室や救急科で閉鎖整復を行うことができますが、複雑な骨折や機能的・美容的な要望がある場合は専門の形成外科医や耳鼻咽喉科医による手術が必要です。

必要なもの

  • 過去の顔写真(左右対称性の確認用)
  • 資格を持つ医療従事者
  • 鎮静が必要な場合の同伴者(成人)
  • 鼻鏡(鼻腔を広げる金属器具)
  • 局所麻酔薬
  • 綿球・綿棒
  • Asch鉗子
  • Boiesエレベーター
  • 鏡(患者自身が位置確認できるように)
  • 固定用スプリント
  • モニタリング機器
  • 吸引装置
  • 蘇生用機材と薬剤
  • 手術室と耳鼻咽喉科・形成外科医へのアクセス

手順

  1. 手技・時期・専門医の選択

    医師と相談し、開腹手術を行わない閉鎖整復が適応できるか判断します。鼻骨が鼻梁幅の半分未満のずれで、呼吸や粘液排出に支障がない場合は閉鎖整復が可能です。複雑骨折、開放骨折、頭蓋底骨折がある場合は適応外です。

  2. 最適な時期と専門医の選択

    外傷後数時間以内に腫れが出る前に整復すれば骨の位置が取りやすくなりますが、即時整復が必ずしも機能的・美容的に優れる証拠はありません。救急医は整復はできても、継続的なフォローや形成術は行いません。

  3. 腫れが下がるタイミングを待つ

    外傷後3〜5日で腫れが軽減しますが、骨が完全に固定される約10日前までに整復を行う必要があります。その後は耳鼻咽喉科医や形成外科医が閉鎖整復や形成術の詳細を説明します。医師の術後フォロー体制も確認しておきましょう。

  4. 過去の顔写真を持参する

    患者の30%ほどに既存の非対称があり、外傷による変形かどうかを判断する材料になります。外傷が原因でない場合は整復は行わず、必要に応じて美容整形で修正します。

  5. 閉鎖整復の実施環境

    出血や緊急事態に備えて、吸引・蘇生装置が整ったモニタリング可能な環境で施術を受けましょう。

  6. リスクと合併症の説明を受ける

    出血、感染、鼻炎、呼吸障害、変形、稀な脳感染、麻酔による脳卒中・痙攣・心臓障害・死亡などのリスクがあります。

  7. 術後の書面指示を受け取る

    施術名、使用した薬剤、緊急時の対応方法を記載した指示書を必ず保管してください。

  8. 疼痛管理の相談

    鼻腔に麻酔綿棒を入れる、スプレー・局所注射・神経ブロック、または静脈内鎮静薬などがあります。鎮静を行う場合は必ずモニタリングと同伴者が必要です。

  9. 鼻鏡の挿入とチェック

    鏡で鼻腔内を確認し、出血、脳脊髄液漏れ、鼻中隔血腫の有無を調べます。血腫があれば切開・排除し、脳脊髄液漏れが確認された場合は閉鎖整復は行いません。

  10. 骨折部位の整復

    Boiesエレベーターで骨片を持ち上げ、医師が圧力をかけて正しい位置に戻します。Asch鉗子は鼻腔内から骨片をつかみ、慎重に位置調整します。過度な力は鼻軟部組織を損傷し出血を招く恐れがあります。

  11. 最終確認と固定

    鏡で鼻の形状を確認し、患者自身が満足すればスプリントで1週間固定します。抗生物質や鎮痛薬が処方され、感染・過度出血・変形・粘液排出不全などの症状が現れたらすぐ受診するよう指示されます。

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