血漿の活用方法
血液は赤血球・白血球・血小板などの細胞成分と、タンパク質や水分からなる液体成分で構成されています。血液が凝固すると液体成分は血清となり、凝固因子は含まれません。一方、抗凝固剤を加えて採取した液体成分は血漿と呼ばれ、全ての凝固因子やその他のタンパク質を含んでいます。血漿はさまざまな医療現場で重要な役割を果たしています。
火傷患者への利用
重度の火傷を負った患者は、皮膚のバリア機能が失われ血液中の体液が組織へ流れ出します。その結果、血圧が低下し末梢組織への血液供給が不足します。献血者から提供された血漿を輸血することで、失われた体液と血液タンパク質を補い、血圧を回復させることができます。
抗体の供給
感染症に曝露された際、白血球は特定の病原体に対する抗体を産生します。抗体は血漿中に遊離するタンパク質で、免疫応答の重要な要素です。免疫力が低下している患者や免疫抑制薬を服用している患者には、ドナー血漿から抽出した抗体が治療に用いられます。
凝固因子の補充
血漿には全ての凝固因子が含まれているため、先天的または後天的に凝固因子が不足している患者は、血漿から抽出した凝固因子製剤で補充します。また、過剰に血液凝固防止薬を服用した場合も、血漿輸血により血液凝固機能を正常化できます。さらに、外科手術では血漿由来の接着剤が縫合の代わりに使用されることがあります。
血漿献血について
献血者は血液銀行で血漿だけを献血することができます。献血は約1時間で完了し、28日ごとに再度行うことが可能です。献血の際は、血液中の細胞成分を分離し、血漿だけを採取して献血者に戻します。全血献血でも血漿は同時に提供されますが、血漿専用献血の方が1回あたりの採取量が多くなります。
