家族性高トリグリセリド血症とは?
概要
家族性高トリグリセリド血症は、血中の中性脂肪(トリグリセリド)が異常に高くなる遺伝性疾患です。トリグリセリド代謝に関わるタンパク質をコードする遺伝子に変異が生じ、産生が過剰になるか、血中からの除去が低下することで血中濃度が上昇します。
原因と遺伝形式
この疾患は常染色体優性または常染色体劣性で遺伝します。主な遺伝子変異例として、アポリポ蛋白C‑II(APOC2)、リポ蛋白リパーゼ(LPL)、肝リパーゼ(LIPC)などがあります。変異があると、トリグリセリドの分解が阻害され、血中に蓄積しやすくなります。
主な症状
症状は個人差がありますが、以下が代表的です。
- 腹部痛や吐き気
- 重度の場合、急性膵炎を起こすことがある
- 高トリグリセリド血症は動脈硬化や冠動脈疾患のリスクを高める
診断
血液検査でトリグリセリド濃度を測定し、基準値(通常は150 mg/dL以下)を超えているか確認します。確定診断のために遺伝子検査を行い、特定の変異を同定することが推奨されます。
治療と管理
治療は生活習慣の改善と薬物療法の組み合わせが基本です。
- 低脂肪・低炭水化物の食事に切り替える
- 定期的な有酸素運動で体重管理
- 必要に応じてフィブラート系薬剤やオメガ‑3脂肪酸製剤でトリグリセリドを低下させる
これらの対策により合併症リスクを低減し、心血管系の健康を維持できます。
