下側外側心筋梗塞とは?
下側外側心筋梗塞は、左心室の下部・外側部で起こる心筋梗塞(心臓発作)の一種です。全心筋梗塞の約15〜20%を占め、前壁心筋梗塞に比べて頻度は低めです。
原因
主な原因は右冠動脈の閉塞です。右冠動脈は左心室下部に血液を供給する主要な血管で、動脈硬化によりプラークが蓄積し、血管腔が狭くなることで閉塞します。その他のリスク要因は以下の通りです。
- 高齢
- 男性
- 糖尿病
- 高血圧
- 高コレステロール血症
- 喫煙
- 肥満
症状
症状は他の心筋梗塞と類似し、次のようなものがあります。
- 胸部の痛みや圧迫感(左側または右側で、20分以上続くことが多い)
- 息切れ
- 吐き気・嘔吐
- 発汗
- めまい・失神
- 上半身の痛み(腕、首、背中など)
診断
診断は症状、身体所見、心電図(ECG)変化、トロポニンなどの血液検査を総合的に判断します。心電図では下部誘導(II, III, aVF)および側壁誘導(I, aVL)にST上昇が認められることがあります。トロポニンは心筋障害時に血中に放出され、上昇は心筋梗塞の重要な指標です。
治療
主な治療は以下の通りです。
- 安静と酸素投与
- アスピリン
- ニトログリセリン
- モルヒネ
- β遮断薬
- ACE阻害薬
- スタチン
必要に応じて、閉塞した冠動脈を開く経皮的冠動脈インターベンション(PCI)や、冠動脈バイパス術(CABG)を行うことがあります。
予後
迅速な治療が行われれば予後は比較的良好です。ただし、心不全や不整脈などの合併症が起こるリスクは残ります。
